ブログを始めて4ヶ月が経ちました
いいかげん、このお題はおしまいにしようかと思っていたのですが、
カテゴリに変更を加えたのでご報告がてら書きました。
今まではフランス語/本/ブログ/お酒/パリ/映画の6つのカテゴリだったのをお酒をやめて(いや禁酒という意味ではなく)雑記のカテゴリを加えました!
monparisも結構人の運営報告読んでます。ブログ書いてる人は自分がどの位置にいるのか気になるのではないでしょうか。自分だけのためならノートに日記を書いていればいいわけで、ネットの海に放つからには誰かに届けばいいなという気持ちが常にあります。
アクセス数など
4ヶ月経って、記事数はこれをいれて50になりました。
PVは4ヶ月目は585PV、トータル1725PVでした。
ほとんどのPVが検索からくるフランス語学習関連だということは、
右サイドの人気記事ランキングを見ていてわかってはいたのです。
それなのに… あぁ!それなのに。
関係ないことばっかり書いててごめんなさい。
monparisの日常生活に誰が興味をいだこう?
今後の目標
それでも本の話は書き続けたいんですよ。
そもそもフランス語を始めた理由はフランス文学が原書で読めるようになることだったから。
みなさんがフランス語を学ばれる理由はなんでしょうか。
語学のプロを目指す人を除いて就職や仕事のためという方は少ないと思うんですよ。そうすると、何かフランスやフランス語に関連した興味の対象があって、そのことを知りたいからではないでしょうか。monparisが今まで出会った方だと、フラワーアレンジメント、美術、歴史、バレエ、ワイン、パティシエ、美食、自転車、と様々です。こうして並べて見ると、楽しい国ですね〜フランスは。
今後は、もう少しフランス語ネタを増やそうと思ってますので、よろしくお願いします。
読者になっていただけると励みになります。
人間ドックで嫌いな検査
7月8月は人間ドックの閑散期なのだそうです。
私は40過ぎて初めて人間ドックを受けましたが、嫌だなーと感じる検査がいくつかあります。
▪︎バリウム(味が嫌いで吐きそうになる。振り落とされないようしがみ付いてるのがしんどい→なので胃カメラに変えた)
▪︎胃カメラ(何度か受けてみて知った技術の差による苦しさの差)
▪︎婦人科の内診(何度受けても、何をするんですか~と思う)
でもmonparisが一番嫌なのは採血…というより注射。
胃カメラよりも婦人科の内診よりもイヤ。
胃カメラや婦人科はオプションですが、採血は健康診断だとデフォルトでついて回ります。
大人たるもの、子供じゃあるまいし、注射が怖いなどど口に出すのは恥ずかしいし、ビビってることを悟られるのも嫌です。
なので、平気なふりをします。
この「平気なふりをしなくてはいけない」ところにストレスの半分があるのでは、と思います。
「次は採血です。」
ーはい、お願いします。
「ちくっとします。」
ーまぁ注射ですから当然ですよね。(無駄に余裕感を出そうとする)
「3本とりますね。」
ーはい。(3本も取るのか!? 一本でよくない?)
でももういいか。
この歳でまさかぶりっ子(死語?)と責められることもあるまい。
カミングアウトすると、
注射が怖い。
子供が本能的に怖がるものは
大人だって怖いのです。
ただ、怖くないふりをしてるだけです。
最近、以前ほど注射が怖くなくなったのは、採血する人に注射が怖いことをこそっと伝えるようにしたからです。(周りに聞こえないように、小さな声で)
注射が怖い人は試してみてください。
平気なふりをする心理的ストレスがなくなったぶん気が楽になります。
私は女性ですが、
男性だともっと大変なのでは、
と想像します。
読み終わるのが惜しい本
名作イコール読み終わるのが惜しい本というわけではありません。
ページが残り少なくなってくると物語が終わってほしくない、
もう少しこの世界に浸っていたい気がしてわざとゆっくり読んだりしてしまう、そんな本です。
息もつかせず最後まで引っ張っていく勢いのある小説も素晴らしいけれど、グズグズとその中に居座っていたい世界を作り出せる作家ってすごいなーと思います。中毒性が高い作品なのでしょうね。
ご紹介するのは、私が過去読み終わるのが惜しかった本の一つで、名作でもあります。
ピアス「トムは真夜中の庭で」
言わずと知れた児童文学者フィリパ・ピアスの名作です。
- 作者: フィリパ・ピアス,スーザン・アインツィヒ,Philippa Pearce,高杉一郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/06/16
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 54回
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英語を学んでいる人はフランス語に比べると桁違いに多いと思いますが、できれば、これは英語で読んでほしいな。とてもシンプルな英語です。夏休みに毎朝一章ずつ読むとか…、私もそうしました。そして最後の方になってくると、あぁ!終わってしまう~、とスローモーションで読んだ本です。
読んでませんが、英語のコミック版もあるようです。
Tom's Midnight Garden Graphic Novel
- 作者: Philippa Pearce,Edith
- 出版社/メーカー: Greenwillow Books
- 発売日: 2018/04/03
- メディア: ペーパーバック
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本の中に住む
本の世界にどっぷり浸かる体験は長く記憶に残ります。
高野文子さんの漫画「黄色い本」で、ある小説を読んでる間、日常生活でもその世界から抜け出せない様子が描かれていますが、私も"Tom's Midnight Garden"を読んでいる間はその世界に住んでいました。
残念ながら、フランス語ではまだ読み終わるのが惜しい本に出会ってないんです。フランス人が聞いたら気分を害しそうですが、それには理由があります。私にとってフランス語で読むことはまだ労力を要するので、読み終わると、やった!終わった。てなるからです。
早くフランス語でも「読み終わるのが惜しい本」に出会いたいと思います。
私が持っているのは挿絵付きのハードカバーです。 もう中古でしか売っていないようですが…
フランス語で読むエッセイ〜ビールの最初の一口
あぁ~、日本列島暑いですね。
何も考えられない。ましてやフランス語の勉強などする気になれません。
(と言い切ってみる)
そんな時、短いエッセイなどいかがでしょうか。
LA Premiere Gorgee De Biere Et Autres Plaisirs Minuscules
- 作者: Philippe Delerm
- 出版社/メーカー: Gallimard
- 発売日: 1997/06/01
- メディア: ペーパーバック
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ほとんどが2ページ以内の文章です。
ブログか!?
というくらい短い文章ですが、決して雑ではありません。
- 作者: フィリップドレルム,Philippe Delerm,高橋啓
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1998/07
- メディア: 単行本
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ありがちな日々の楽しみを綴ったエッセイですが、
フランスではとてもヒットしたそうです。
そんなところからも、フランス人が考える日々の楽しみが観察できて
面白いのではないでしょうか。
日本語でもエッセイなど読まない、という人には少々退屈かもしれません。
私はエッセイ好きですけどね。
池波正太郎の何十冊もあるエッセイはほとんど読んでいるのに、
鬼平シリーズは読んだことがないという偏愛ぶりです。
村上春樹もエッセイしか読んだことありません。
日常生活の小さな楽しみが好きなんでしょうね。
カミュのペスト、ランベールはなぜ脱出を思いとどまったのか
Eテレでカミュのペストをやっていたのでフランス語で再読した。
3回読むと、もうストーリーがわかってるので、トリビア的なところばかり目につきます。それはそれで楽しかったです。
今回は、登場人物の中で、ペストほどのピンチが襲った時
自分は誰の立場をとるだろうか、と想像してみた。
以下、ネタバレ含みます。
LA Peste (Folio Series: No. 42)
- 作者: Albert Camus
- 出版社/メーカー: Gallimard
- 発売日: 1985/06/01
- メディア: マスマーケット
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医者という立場からペストと戦うリウーは、実際に患者を見ているので最前線にいます。最前線で戦ってるのは必ずしも専門職だけではなく、タルーのように人を集めて戦いに加わる人もいます。信念のため、自分が信じるもののために全てを差し出す人ですね。また、大勢の中に埋もれながらも善意から自分にできることをするグランのような人も、脚光を浴びないけれど立派な最前線の一員です。
ランベールは恋人と離れ離れになり、オランへは取材に来ただけの立場なので(それを言ったらタルーも旅行者ですが)傍観者のような振る舞いで、なんとか脱出しようと模索します。それなのに、やっとそれが叶うという時になって残ることを決意するのです。そしてタルーのチームに加わることに。
有事の際どう動くのか、私は事前に予測することは難しいと思うのです。自分は絶対こうするつもりだ、といったって何か大きなものの前ではあっさりと覆されてしまうかもしれないからです。よく身近な人に裏切られたという話を聞きますが、一番驚いているのは本人かもしれません。
私が個人的に共感を覚えたのはランベールです。
自分は、リウーのように能力も人格も備わった中心人物ではないし、
タルーのように強い信念を持って、人を組織してピンチに当たるヒーロー型でもありません。かと言って、グランのように善意で手伝えるかどうか…普段はできたとしても、ピンチの時にできるかわかりません。
基本的に個人主義で自分の幸せを追い求め、そのために日々頑張るランベールのような人がパーセンテージでいうと一番多いタイプではないでしょうか。
私には彼がなぜ寸前になって残ったのか、ほんの少しわかるような気がします。
恋人と幸せになるために脱出しようとしたランベールは
その時になって、一瞬にして気づいたのではないでしょうか。
脱出しても、決して幸せを感じることはないだろう、ということに。
ここから1人で逃げた事実を一生背負っていかなければならない。
そのことを自分は誇りに思えない。そんな状態で恋人といても幸せになることはない、と。このことは本文でも言っています。それよりも残って共に戦うことを選んだのでは、と想像します。
動機において利己的と言われればそうかもしれません。
あくまでも自己認識に基づいた行動なので、誰にとってもそれが正しいというわけではありません。全てを捨てても恋人と再会することが命な人は脱出に迷いがないでしょうし、それがその人の真実なのです。そういう人がランベールの真似をしてもやっぱり幸せにはなれないのではないでしょうか。
そして、その瞬間まで自分がどっちの人間なのか本人にも隠されている、ということは驚くべきことではないですか。