マイお題に挑戦: 私の積ん読本
マイお題というところをのぞいたら「私の積ん読本を晒す」というお題が目につき面白そうだったので私もやってみることに。
本好きなら積ん読本とは無縁ではいられませんから。
未読のままに古本屋に買い取ってもらうこともあるけれど、買わなければよかったとは思わない。興味をひかれてお金を出したということは記憶に残るし、大掃除や引越しや断捨離の選別をくぐり抜けて生き残った本とは、何かしら深〜いつながりがあるのでははないでしょうか。
私の積ん読本、それは語学関連本。
写真はドイツ語をかじってみたいと思って買ったNHKラジオ講座4月号ほか文法書や関連本。洋書はドイツ語版のエンデの「モモ」と独英バイリンガル版ヘッセの「デミアン」です。
ドイツ語には魅力的な児童書がたくさんありますが、この「モモ」は大人も楽しめます。テーマは時間です。
もう一冊は「デミアン」。
あぁデミアン、そしてシンクレール。懐かしい名前。
表紙をめくったところ、まだ物語が始まる前に書かれている文句。
若かりし頃の私は新潮文庫版のこの文章に心を鷲掴みにされたのです。
「私は、自分の中からひとりで出てこようとしたところのものを生きてみようと欲したにすぎない。なぜそれがそんなに困難だったのか。」-高橋健二訳(新潮文庫)
この「ひとりで」というところがポイントです。まるで自分が決めることではないかのように。わたしの中からひとりで出てこようとするもの、とはなんだろう?という疑問が生まれました。そしてそれを生きることはやさしいことではないのだ、と。
この文章、ドイツ語ではこうなっています。私にわかるのはIch とnichtsくらいですが。
“Ich wollte ja nichts als das zu leben versuchen, was von selber aus mir heraus wollte.
Warum war das so sehr schwer?”
この本を読めるレベルまでドイツ語を学ぶにはどれくらい時間と努力が必要なのだろうか。もう3年間積読本となってる…。暇があれば読めるというものでもない。
語学は時間の無駄という意見もありますが、人によりますよね。
そんなこと言い出したら「人生は壮大な暇つぶし」って言った人もいたし。私、暇はたくさんありますので、もう一回ドイツ語に挑戦してみよかなぁ。
作者のヘッセは牧師さんの家に生れて神学校に入るも、「詩人になるか、でなければ、何にもなりたくない」と脱走したそうです。そりゃあ困難でしょうよ。でも羨ましい。そこまでしてなりたいものが若くしてあったのだから。
- 作者: ミヒャエル・エンデ,大島かおり
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 新書
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